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UGREEN NASでJellyfinを設定する方法|Dockerでの導入・初期設定

UGREEN NASでJellyfinを設定する方法|Dockerでの導入・初期設定

31/07/2026

NASに保存した動画を、テレビやスマートフォンで手軽に見たい。できればお金をかけずに始めたい。そう考えたとき、Jellyfinは有力な選択肢になります。

UGREEN NASでは、JellyfinはDockerコンテナとして構築します。Dockerを使うことで、フォルダ構成やポート、デバイスの割り当て、ハードウェアアクセラレーションなどを用途に合わせて設定できます。Dockerについてよく分からない方は、先にUGREEN NASでDockerを使う基本をご覧ください。Dockerの基本やコンテナの仕組みを理解しておくと、このあとの設定を進めやすくなります。

UGREEN NASでは、JellyfinはDockerコンテナとして構築します

JellyfinとPlex|どちらを選ぶべきか

UGREEN NASでメディアサーバーを構築する場合、JellyfinとPlexの2つが主な候補になります。どちらもNAS内の動画・音楽・写真をライブラリ化して、テレビやスマホから再生できる仕組みですが、料金体系・導入方法・対応モデルの範囲に違いがあります

判断軸 Jellyfin Plex
料金 無料・オープンソース 一部機能にPlex Pass(有料)が必要
ハードウェアトランスコード 無料で設定可能(モデルと設定に依存) Plex Pass必須
DH2300での利用 Docker非対応のため利用不可 Docker非対応のため利用不可
導入方法 Docker Docker
外出先からの視聴 自分でネットワーク設定が必要 リモートアクセス機能を利用可能。ただし、リモート再生にはRemote Watch PassまたはPlex Passなどの条件があります
アプリの使いやすさ 設定の自由度が高い UIが洗練されており、家族にも勧めやすい


Jellyfinが向いているのは、Plex Passに課金せずにハードウェアトランスコードを使いたい場合、またはオープンソースのソフトウェアを選びたい場合です。

Plexが向いているのは、アプリの操作性や家族との共有体験を重視する場合、外出先からの視聴をスムーズに始めたい場合です。Plexの導入方法や設定手順は、UGREEN NASでPlexを設定する方法で解説しています。この記事では、Jellyfinを選んだ場合の導入手順を進めます。

JellyfinとPlexの比較

DockerでJellyfinをインストールする

UGREEN NASでは、JellyfinをDockerコンテナとして構築します。Dockerを使うことで、フォルダ構成、キャッシュの保存先、ポート、デバイス指定、ハードウェアアクセラレーションを明確に管理できます。

Jellyfin用フォルダを作成する

Dockerで導入する場合は、メディアフォルダに加えて、Jellyfinの設定データとキャッシュを保存するフォルダも作成します。

  1. UGOS Proにログインし、ファイル管理を開きます。
  2. メディアフォルダがまだない場合は、Mediaフォルダを作成し、中にMoviesTV ShowsMusicPhotosを作ります。
  3. Jellyfinフォルダを作成します。
  4. Jellyfinフォルダの中に、configcacheを作成します。
  5. 作成したフォルダに、Jellyfinコンテナからアクセスできる権限があることを確認します。

各フォルダの役割は次のとおりです。

フォルダ 役割
/Media/Movies 映画、ホームビデオ、単発動画を保存します。
/Media/TV Shows シリーズ動画や番組形式の動画を保存します。
/Media/Music 音楽ファイルを保存します。
/Media/Photos 写真ライブラリを保存します。
/Jellyfin/config Jellyfinの設定、ライブラリ情報、メタデータを保存します。
/Jellyfin/cache サムネイル、画像キャッシュなどの一時データを保存します。

/configはJellyfinの動作に関わるすべての設定データが入るフォルダです。削除したり一時的なフォルダに置いたりしてはいけません。ここを失うと、ライブラリを最初から作り直すことになります。

DockerでJellyfinコンテナを作成

  1. Dockerのイメージ画面を開きます。
  2. イメージを検索する欄で、jellyfin/jellyfinを検索します。これはJellyfin公式が提供しているDockerイメージです。
  3. イメージをダウンロードします。タグはlatestを選んでおくと最新の安定版が取得できます。

基本設定は次のようにします。

項目 設定例 役割
イメージ jellyfin/jellyfin Jellyfin ServerのDockerイメージ
コンテナ名 jellyfin 管理しやすい名前
タイムゾーン Asia/Tokyo 日本時間でログや更新時刻を扱う
/config NAS上の/Jellyfin/config 設定データ、ライブラリ情報、メタデータ
/cache NAS上の/Jellyfin/cache サムネイル、一時データ
/media NAS上の/Media 動画・音楽・写真の読み込み先
ポート 8096:8096 Jellyfin Web UIへのアクセス
デバイス /dev/dri:/dev/dri IntelモデルでQSV / VA-APIを使う場合
再起動ポリシー 自動再起動 NAS再起動後もJellyfinを起動する


フォルダのマウントは、次の対応になるように設定します。

NAS上の /Jellyfin/config  →  コンテナ内の /config
NAS上の /Jellyfin/cache   →  コンテナ内の /cache
NAS上の /Media            →  コンテナ内の /media

Jellyfinにアクセスする

コンテナを起動したら、Dockerのコンテナ一覧でjellyfinが実行中になっていることを確認します。

その後、家庭内LANに接続したPCのブラウザから、次の形式でJellyfinにアクセスします。

http://NASのIPアドレス:8096

たとえば、NASのIPアドレスが192.168.1.100の場合は、次のように入力します。

http://192.168.1.100:8096

Jellyfinの初期設定画面が表示されれば、Dockerコンテナの起動とポート設定は成功です。表示されない場合は、次の点を確認してください。

確認項目 内容
コンテナの状態 jellyfinコンテナが実行中か
ポート設定 8096:8096が正しく設定されているか
NASのIPアドレス アクセス先のIPアドレスが正しいか
フォルダマウント /config/cache/mediaが正しく割り当てられているか
権限 Jellyfinコンテナがメディアフォルダを読み取れるか
/dev/dri Intelモデルでハードウェアアクセラレーションを使う場合、デバイス指定が入っているか


Jellyfinの初期設定とライブラリ追加

Jellyfinをインストールしたら、家庭内LANに接続したPCのブラウザから、次の形式でJellyfinの初期設定画面にアクセスします。

http://NASのIPアドレス:8096

たとえばNASのIPアドレスが192.168.1.100の場合は、次のように入力します。

http://192.168.1.100:8096


初期設定ウィザードを進める

  1. 表示言語を選びます。日本語を選択します。
  2. 管理者アカウントを作成します。ユーザー名とパスワードを設定します。Jellyfinにはクラウド側のアカウントはなく、NAS上にローカルで管理されるアカウントを作成する仕組みです。
  3. ライブラリの追加を求められます。ここでは一旦スキップしても、後から追加できます。先にウィザードを完了させて、次のステップで丁寧にライブラリを登録する方が、設定ミスを防ぎやすくなります。
    手順3:初期設定ウィザードを進める
  4. メタデータの言語を設定します。優先言語に「日本語」、国・地域に「日本」を選択します。この設定により、Jellyfinが作品情報を取得する際に日本語のタイトルやあらすじを優先するようになります。
  5. リモートアクセスの設定を求められます。初期設定の段階では、リモートアクセスを急いで有効にする必要はありません。まず家庭内LANで安定して動くことを確認してから、必要に応じて後から設定する方が安全です。外出先からJellyfinへ接続する場合は、VPNやリバースプロキシなど、Jellyfin用の外部接続方法を別途設定する必要があります。UGREENlinkなどのNAS向けリモートアクセスを有効にするだけでは、Jellyfinの外部接続設定は完了しません。
    手順5:初期設定ウィザードを進める
  6. 設定を完了します。

ライブラリを追加

初期設定が完了したら、Jellyfinの管理画面(ダッシュボード)からライブラリを追加します。

  1. ダッシュボードを開き、ライブラリの設定に進みます。
  2. ライブラリを追加を選びます。
    手順2:ライブラリを追加
  3. コンテンツの種類を選びます。映画なら「映画」、シリーズ動画なら「番組」、音楽なら「音楽」、写真なら「写真」を選びます。
  4. フォルダを指定します。コンテナ内のパスを指定します。前述のマウント設定で/Media/mediaに対応付けたので、映画なら/media/Movies、シリーズ動画なら/media/TV Showsを指定します。
  5. 同じ方法で、音楽、写真もそれぞれの種類で追加します。
ライブラリの種類 指定するフォルダ例 用途
映画 /media/Movies 映画、ホームビデオ、単発動画
テレビ番組 /media/TV Shows シリーズ動画・ドラマ・アニメなど
音楽 /media/Music 音楽ファイル
写真 /media/Photos 写真ライブラリ


日本語タイトルや字幕がうまく認識されないとき

ライブラリを追加するときは、メタデータの言語を日本語、国・地域を日本に設定します。これにより、作品名や説明文が日本語で取得されやすくなります。ただし、日本語タイトルの動画は、作品名が似ている場合や公開年がない場合に誤認識されることがあります。

映画や単発動画は、できるだけ「タイトル(公開年)」の形で整理します。

/Media/Movies
  /Movie Title (2024)
    Movie Title (2024).mp4

シリーズ動画・ドラマ・アニメは、シーズン番号とエピソード番号を付けて整理します。

/Media/TV Shows
  /Series Title
    /Season 01
      Series Title - S01E01.mp4
      Series Title - S01E02.mp4

字幕を使う場合は、動画ファイルと同じフォルダに字幕ファイルを置き、ファイル名をできるだけ揃えます。日本語字幕であれば、次のように.ja.srtを使うと管理しやすくなります。

Movie Title (2024).mp4
Movie Title (2024).ja.srt


ライブラリの追加が終わると、Jellyfinがフォルダ内のファイルをスキャンし、サムネイル・作品情報・説明文などのメタデータを取得します。初回スキャンでは時間がかかることがあります。最初から大量の動画を入れるのではなく、数本の動画でテストし、フォルダパス・タイトル認識・字幕表示・再生状態を確認してから本格的に移行すると安全です。

メタデータが間違っている場合は、Jellyfin上で作品を選び、手動で識別または修正します。日本語タイトルで認識が安定しない場合は、英語タイトル・公開年・シリーズ名を使って検索すると修正しやすくなります。

初期設定が完了したら、まずPCブラウザで1本の動画を再生します。ここで正常に再生できれば、Jellyfin本体、ライブラリ設定、メディアパスの基本設定は成功です。その後、Fire TV・スマートテレビ・スマートフォンなどの再生端末から接続し、家庭内LANで安定して再生できるか確認します。

Fire TV・スマートテレビ・スマホでJellyfinを再生

Fire TV・スマートテレビ・スマホでJellyfinを再生

Jellyfinの初期設定とライブラリ追加が完了したら、次は実際の再生端末から接続します。PCブラウザよりも、リビングのテレビ・Fire TV・スマートフォンで見られるかが重要です。

Fire TVで再生

JellyfinにはFire TV向けの公式アプリがあります。

  1. Fire TV Stickのアプリストアで「Jellyfin」を検索し、インストールします。
  2. アプリを開くと、サーバーの接続先を入力する画面が表示されます。
  3. NASのIPアドレスとポート番号を入力します。形式は次のとおりです。
    http://(NASのIPアドレス):8096
  4. Jellyfinの初期設定で作成した管理者アカウント、または家族用に追加したユーザーでログインします。
  5. ライブラリが表示されたら、動画を選んで再生を確認します。

Plexと異なり、Jellyfinではクラウドアカウントへのログインではなく、NASのIPアドレスを直接指定してサーバーに接続します。そのため、NASのIPアドレスが変わると接続先の再入力が必要になります。NASのIPアドレスをルーター側で固定しておくと、再設定の手間を防げます。

スマートテレビで再生

Android TVを搭載したスマートテレビでは、Google PlayストアからJellyfin公式アプリをインストールできます。接続方法はFire TVと同じで、NASのIPアドレスとポート8096を入力し、ユーザーアカウントでログインします。

Android TV以外のスマートテレビでは、テレビの内蔵ブラウザからhttp://(NASのIPアドレス):8096にアクセスすることで再生できる場合があります。ただし、テレビ内蔵ブラウザの対応状況は機種によって異なるため、アプリが利用できない場合の代替手段として考えてください。

スマートフォン・タブレットで再生

iPhoneやAndroidでは、Jellyfinの公式アプリをインストールして接続します。

  1. iPhoneではApp Store、AndroidではGoogle Playで「Jellyfin」を検索し、インストールします。
  2. サーバーアドレスとしてhttp://(NASのIPアドレス):8096を入力します。
  3. ユーザーアカウントでログインします。

家庭内のWi-Fiに接続している状態であれば、スマートフォンからもライブラリの閲覧と再生ができます。

PCブラウザで再生

PCの場合は、アプリのインストールなしで再生できます。ブラウザでhttp://(NASのIPアドレス):8096にアクセスし、ログインするだけです。

再生確認のポイント

接続がうまくいかない場合は、次の点を確認してください。

症状 確認すること
サーバーが見つからない NASとFire TV/スマホが同じネットワーク上にあるか
接続先を入力しても応答がない NASのIPアドレスとポート番号(8096)が正しいか
ログインできない ユーザー名とパスワードが初期設定で作成したものと一致しているか
ライブラリが空で表示される ライブラリのフォルダパス指定が正しいか、メタデータの取得が完了しているか
動画は見えるが再生が始まらない 動画の形式が再生端末に対応しているか

この段階では、家庭内LANでの再生が安定することを優先してください。外出先からの視聴は、家庭内で安定した後に検討するのがおすすめです。

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FAQ

UGREEN NASでJellyfinを使うにはDockerが必要ですか?

はい。UGREEN NASでは、JellyfinをDockerコンテナとして構築します。Dockerに対応したモデルが必要で、/config/cache/mediaなどのフォルダやポートを設定します。DXP系IntelモデルでQSV / VA-APIを利用する場合は、必要に応じて/dev/driも割り当てます。Dockerに対応していないDH2300ではJellyfinを利用できません。

Jellyfinのハードウェアトランスコードは無料ですか?

はい。Jellyfinでは、Plex Passのような有料条件なしでハードウェアトランスコードを設定できます。

JellyfinとPlexはどちらがよいですか?

無料で始めたい場合、またはオープンソースや自宅運用を重視する場合はJellyfinが候補になります。UGREEN NASではDockerを使って導入するため、Docker対応モデルが必要です。

一方で、アプリ体験や外出先視聴の分かりやすさを重視する場合は、Plexも比較対象になります。Plexは一部機能にPlex Passが必要ですが、リモートアクセスなどの仕組みが整っています。

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まとめ

UGREEN NASでは、JellyfinをDockerコンテナとして導入します。Dockerを利用することで、フォルダ構成やキャッシュの保存先、デバイスの割り当て、ハードウェアアクセラレーションなどを用途に合わせて柔軟に管理できます。Jellyfinを導入すると、NASに保存した動画・音楽・写真を、PCだけでなくFire TV、スマートテレビ、スマートフォンなどさまざまな端末から再生できます。無料で利用でき、対応モデルではハードウェアアクセラレーションにも対応しているため、自宅用のメディアサーバーを構築したい方に適した選択肢です。

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